易のいろは

八卦の一つ・沢を表す兌

兌(だ)とは

兌(だ)は、上の一本が陰爻、下の二本が陽爻の八卦で、沢を象徴します。『説卦伝』では「説」、よろこぶことと説明されます。

兌だ・沢

兌の三爻の形

下から上へ、陽・陽・陰と読みます。切れ目があるのは一番上の線です。三本の線をそれぞれ陰陽反転した艮と比べると、上下の位置を保ったまま線の種類が入れ替わります。

下から読む順:陽・陽・陰

一本の爻を、下から上へ読みます。

沢を表す兌と「説」

『説卦伝』は兌を沢に対応させ、卦名を「説」と説明します。ここでの「説」は、説明するという意味ではなく、よろこぶという意味です。『周易正義』の注疏では、沢が万物を潤すことと結びつけています。本文の「沢」は、原文の「澤」を日本の字体で表したものです。

出典:『説卦伝』第七章・第十一章。説明は『周易正義』説卦巻九之七を参照。

三爻の八卦と六爻の卦を分けて読む

兌為沢は、上卦も下卦も兌でできた六十四卦の一つです。兌の「よろこぶ」という説明だけで、占いの結果を吉と決めることはできません。

第58卦 兌為沢(だいたく)を読む

『説卦伝』に見られる対応

『説卦伝』には、八卦を家族・身体・動物などに対応させる記述があります。以下は、その中の代表的な対応です。自然界や人間を象徴的に捉える古典の表現として読みます。

『説卦伝』では、兌を家族では少女、身体では口、動物では羊に対応させています。「少女」はこの家族の配当では末の娘を指します。現実の年齢や性格を分類するものではありません。

以下の「理解の手がかり」と挿絵は、対応を覚えるための易のいろはによる現代向けの説明です。古典本文に配当の理由がそのまま書かれている、という意味ではありません。

家族:少女(末の娘)

古典上の対応『説卦伝』では、兌を少女(末の娘)に配します。

理解の手がかり少女は、この家族の配当で末の娘にあたります。一番上の陰爻を目印に、巽・離との位置の違いを確かめられます。

身体:口

古典上の対応『説卦伝』では、兌を口に配します。

理解の手がかり口は、言葉を交わし、よろこびを伝え合う部分として思い浮かべられます。兌の「説」を、身近な対話の場面と並べて覚えるための説明です。

動物:羊

古典上の対応『説卦伝』では、兌を羊に配します。

兌の動物象:羊

兌の動物象を表す羊のイラスト
理解の手がかり

近くで穏やかに過ごす羊の姿に、やわらかな交わりを重ねます。群れの情景は「よろこぶ」を覚えるための現代向けの連想で、羊が吉運をもたらすという意味ではありません。

対応の出典:『説卦伝』第八章(動物)・第九章(身体)・第十章(家族)。図と「理解の手がかり」は当サイトの編集によるものです。

方位や五行を調べるときは

八卦の方位は、先天八卦・後天八卦など、どの配置を見るかによって異なります。五行との対応も、八卦の三本の線とは別に、使われる体系を確かめて読む情報です。まずは形と代表的な自然象を押さえ、全体の比較は「八卦とは」で確認してください。

八卦全体の象徴を比べる

兌と六十四卦の関係

兌を上卦に持つ六十四卦は八つ、下卦に持つものも八つあります。たとえば、上が兌・下が艮なら沢山咸、上が艮・下が兌なら山沢損です。沢と山の位置を確かめながら、六本の形を比べられます。

上卦は六本のうち上の三本、下卦は下の三本です。上下が同じ八卦の卦は両方の一覧に入るため、二つの一覧の重複を除くと15卦になります。それぞれの卦の言葉は、リンク先の解説で読めます。

陰陽を反転して比べる:兌と艮

三本の位置を保ったまま陰と陽をすべて入れ替えると、もう一つの形になります。二つを並べて違いを確かめてみましょう。

学んだ三本を、六本の卦で確かめる

自分の問いで卦を立てたら、上と下の三本ずつに分け、卦の言葉を読んでみましょう。

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