易の占い方

易を立てる方法は一つではありません。3000年受け継がれてきた筮竹法(大衍の数)を中心に、コイン法・サイコロ法の手順をご紹介します。卦の読み方・変爻の見方は、どの方法でも共通です。

神龍
易子
神龍易子先生より

わたしはね、30年以上ずっと筮竹で立ててきたの。あの竹を両手で分けるとき、指の間に挟んで4本ずつ数えるとき——道具を扱う動作そのものが「心を易に向ける」時間になるのよ。

最初は手間に感じるかもしれないけれど、慣れてくると筮竹なしでは物足りなくなってくる。まずは手元にあるコインでも十分だけれど、易と長く付き合いたいなら、ぜひ一度筮竹に触れてみてほしいわ。

方法① 筮竹法(ぜいちくほう)— 大衍の数

易経本来の伝統的な占い方です。50本の筮竹(ぜいちく)を使い、「大衍の数(たいえんのかず)」と呼ばれる操作を繰り返して1本ずつ爻を決めていきます。1爻を確定するのに3回の操作(三変)が必要で、6爻すべてを出すには計18回の操作が必要です。

手順は複雑ですが、それ自体に深い意味があります。竹を分け・数え・記録する動作は、易と向き合う「儀式」であり、心を研ぎ澄ませる時間でもあります。コイン法・サイコロ法より確率的にも易の本来の性質に忠実な方法です。

用意するもの

筮竹50本(専用品は文房具店・易具店で入手可能。最初は割り箸や串などで代用しても構いません)。 正式には、静かな場所・清潔な布や筮竹入れを用意します。

手順

  1. 1

    場と心を整える

    静かな場所に座り、深呼吸して心を落ち着けます。具体的な問いをひとつ心に定めてください。問いが曖昧だと、卦も読みにくくなります。

    例:「この転職を進めるべきか」「あの人との関係はこれからどうなるか」

  2. 2

    太極本を抜く(50本 → 49本)

    50本の筮竹をひとまとめにし、そこから1本だけ抜いて脇に置きます。この1本は「太極(たいきょく)」を象徴し、占いの間は使いません。残りの49本を使って操作を行います。

  3. 3

    三変(1爻を確定する操作)× 6回

    1本の爻を決めるために、以下の「一変」を3回繰り返します(三変で1爻)。これを6回行い、6爻すべてを確定させます。

    一変の手順(第1変・第2変・第3変で共通)

    ① 筮竹を二分割 ② 右から1本を左手指へ ③ 左の束を4本ずつ数える ④ 端数を左手指へ ⑤ 右の束を4本ずつ数える ⑥ 端数を左手指へ ⑦ 指の合計本数を脇へ

    残りの本数をまとめて次の変に使います。第1変では49本から始め、指に挟む合計は必ず5本か9本になります。第2変・第3変では指の合計は必ず4本か8本になります。

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    三変の結果から爻を確定する

    三変で脇に置いた本数の合計(=除去した本数)から、爻の種類を決めます。

    除去合計残本数爻の種類爻の記号変爻?
    13本(5+4+4) 36本 老陽(9) ⚊ 陽爻 ✦ 変爻
    17本(5+4+8 ほか) 32本 少陰(8) ⚋ 陰爻 変わらない
    21本(5+8+8 ほか) 28本 少陽(7) ⚊ 陽爻 変わらない
    25本(9+8+8) 24本 老陰(6) ⚋ 陰爻 ✦ 変爻

    「老(ろう)」とは「極まった・変わろうとしている」状態です。老陽(9)・老陰(6)が変爻になります。

  5. 5

    49本を戻して次の爻へ(6回繰り返す)

    爻が1本確定したら、脇に置いたものも含め49本すべてを戻し、再び三変の操作を行います。初爻から上爻まで、これを6回繰り返します。記録しながら進めるとわかりやすいです。

    例:「初爻:32本残→少陰(8)→陰爻」「二爻:36本残→老陽(9)→陽爻・変爻」…

  6. 6

    本卦を確認し、卦辞・爻辞を読む

    6本の爻が揃ったら、下3爻が下卦・上3爻が上卦です。それぞれ八卦に照合して本卦を特定します。変爻(老陽・老陰)があれば、陽爻↔陰爻に変えて之卦を求めます。

    本卦のページで卦辞(全体の状況)変爻の爻辞(具体的なメッセージ)を読んでください。

方法② コイン法(3枚の硬貨)

財布の中の硬貨3枚があれば今すぐ始められる、現代で最も広く使われている方法です。コインを6回振って6本の爻を一本ずつ決め、変爻が確率的に自然に決まるのが特徴です。

使うもの

同じ種類の硬貨3枚(種類・サイズは統一が理想。100円玉3枚など)。

表・裏の意味

点数意味
表(数字・模様がある面)3点(陽)奇数=陽
裏(字が少ない面)2点(陰)偶数=陰

3枚の合計点と爻の種類

3枚のコインの点数を合計すると、6・7・8・9のいずれかになります。

表・裏の組み合わせ合計点爻の種類爻の記号変爻?
裏・裏・裏(2+2+2) 6 老陰(ろういん) ⚋ 陰爻 ✦ 変爻
表・裏・裏(3+2+2) 7 少陽(しょうよう) ⚊ 陽爻 変わらない
表・表・裏(3+3+2) 8 少陰(しょういん) ⚋ 陰爻 変わらない
表・表・表(3+3+3) 9 老陽(ろうよう) ⚊ 陽爻 ✦ 変爻

「老(ろう)」とは「極まった・変わろうとしている」状態を意味します。このコイン法では変爻が複数出ることがあるのが特徴です。

手順

  1. 1

    心を静めて、問いを立てる

    具体的な問いを一つ決めてから始めます。

  2. 2

    コイン3枚を振る(6回繰り返す)

    3枚を同時に振り、合計点から爻の種類を決めます。これを6回繰り返し、初爻(第1回)から上爻(第6回)の順に、下から積み上げて6本の爻を決定します。

    ※紙に「第1投:7(少陽→⚊)」のように記録しながら進めるとわかりやすいです。

  3. 3

    本卦を確認する

    6本の爻が揃ったら、下3爻が下卦・上3爻が上卦です。それぞれ八卦に照合して本卦を特定します。

  4. 4

    変爻を確認し、之卦を求める(必要な場合)

    老陽(9)と老陰(6)が出た爻が変爻です。変爻の陽爻を陰爻に、陰爻を陽爻に変えると「之卦(ゆくか)」が求まります。

    変爻が1つ:本卦の卦辞+その爻辞を読む。
    変爻が複数:之卦の卦辞を中心に読む。
    変爻がない(7と8のみ):本卦の卦辞のみで読む。

  5. 5

    卦辞・爻辞を読む

    本卦のページで卦辞と変爻の爻辞を読みます。コイン法は変爻の扱いが細かいぶん、読み解きに深みが出ます。

方法③ サイコロ法

易のいろはのデジタル占いで採用している方法です。八面体サイコロ2つで上卦・下卦を、六面体サイコロ1つで変爻の位置を一度に決めます。最も手軽で、スマートフォンやPCからすぐに試せます。

使うもの

道具用途目の対応
八面体サイコロ(1〜8)× 2個 上卦・下卦の決定 1=乾 2=兌 3=離 4=震 5=巽 6=坎 7=艮 8=坤
六面体サイコロ(1〜6)× 1個 変爻の位置の決定 1=初爻 2=二爻 3=三爻 4=四爻 5=五爻 6=上爻

手順

  1. 1

    心を静めて、問いを立てる

    深呼吸をして心を落ち着けます。具体的な問いを一つ決めてください(例:「この転職を進めるべきか」)。

  2. 2

    八面体サイコロ2つを振る

    2つを同時に振り、一方を上卦・もう一方を下卦とします。目を八卦に変換すると本卦が確定します(例:上=1乾・下=4震 → 天雷无妄 第25卦)。

  3. 3

    六面体サイコロを振る(変爻の決定)

    出た目が変爻の位置です(1=初爻〜6=上爻)。その爻辞が今回の占いのポイントメッセージになります。

  4. 4

    卦辞・爻辞を読む

    本卦のページで卦辞(全体像)と変爻の爻辞(具体的なメッセージ)を読みます。

3つの方法を比較する

筮竹法 コイン法 サイコロ法
必要な道具 筮竹50本 硬貨3枚 八面体×2、六面体×1
所要時間 30〜60分 5〜10分 1分以内
変爻の決め方 確率的に自然発生 確率的に自然発生 六面体で1爻を指定
変爻が複数出る ✦ あり ✦ あり なし(常に1爻)
伝統的な確率 ✦ 本来の確率 ✦ 近い 簡略化あり
初心者向け 習熟が必要 ✦ 向いている ✦ 最適

卦の読み方——卦辞と爻辞(共通)

卦辞(かじ)を読む

卦全体の状況・テーマを示す言葉です。「今、あなたが置かれている全体的な状況はこうだ」という大きな文脈を教えてくれます。まずここから読み始めましょう。

爻辞(こうじ)を読む

変爻の爻辞が「今、動きがある部分」を示します。卦辞で全体を把握したうえで、爻辞で具体的な行動指針やタイミングを読み取ります。

之卦(ゆくか)について

変爻を変化させた後の卦が「之卦」です。「この先、変化した後の状況」を示します。筮竹法・コイン法では変爻が複数出ることがあり、その場合は之卦の卦辞を中心に読みます。

テーマ別に読む

易のいろはでは各卦ページに恋愛・仕事・金運・健康など13テーマの解釈を掲載しています。占いの目的に合ったテーマを選ぶと、より具体的なヒントが得られます。

変爻(へんこう)の見方(共通)

変爻の読み方まとめ

変爻が1つ:本卦の卦辞+変爻の爻辞を中心に読む。之卦は参考程度に。
変爻が複数(筮竹法・コイン法):之卦の卦辞を中心に読む。
変爻がない:本卦の卦辞のみで読む(爻辞は参照しない)。

老陽(9)は陽爻で変爻、老陰(6)は陰爻で変爻です。少陽(7)・少陰(8)は変爻になりません。

易を立てるときの心得(共通)

神龍
易子
神龍易子先生より

筮竹で立てていると、手を動かしながら自然と「この問いは本当に大事なことか」って見えてくるのよ。時間がかかるからこそ、問いに真剣に向き合える。これが筮竹の一番の価値だと思ってるの。

もちろん、コインでもサイコロでも、誠実に問えば易はちゃんと答えてくれる。道具より「心を静めて、真剣に問いを立てること」——どの方法でも、ここだけは変わらないわよ。

無料易占いを試してみる ボタンひとつで卦が出ます — 神龍易子先生が読み解きます