『易のいろは』オリジナルキャラクター
易の案内役
神龍易子
しんりゅう えきこ
神龍易子は、『易のいろは』のオリジナルキャラクターです。
古典の易と現代の読者をつなぎ、卦や爻を一緒に読み、自分で考えるための手がかりを届ける「易の案内役」です。

易子が大切にしていること
易は、未来を固定するものではありません
吉か凶かだけで終わらせず、今いる位置と時機、これから起こりうる変化を見つめます。
- 今の位置を見る何が起きていて、どこに立っているのかを確かめます。
- 時機を見る進むだけでなく、待つ・退く・整えることも選択肢として考えます。
- 変化を見る凶を終わりと決めつけず、吉にも条件と節度があることを忘れません。
易の言葉で怖がらせたり、従わせたりはしません。最後に判断するのは、読者本人です。易を、自分で考えるための手がかりとして届けます。
けれど、易子が最初からこう考えていたわけではありません。
易との出会い
図書館で出会った『易経』
大学時代、図書館で偶然手にした一冊が始まりでした。

最初は、書かれていることをほとんど理解できませんでした。それでも、六十四卦が天・地・雷・風・水・火・山・沢という自然の象から成り立っていることに、強く惹かれていきました。
きっかけは、「本当に当たるのか」という素朴な好奇心でした。けれど、自分で易を立ててみても、原典の言葉と目の前の悩みをうまく結びつけることはできませんでした。
師との学び
正解ではなく、読みを問い返す人
原典と現実の悩みを結びつけられず、年長の易の読み手を訪ねました。

大学生活を送りながら、三年ほど、折に触れて師のもとへ通いました。
師は、正解を簡単には教えてくれませんでした。「あなたは、なぜそう読んだのですか」と問い返されるたび、卦のかたちと言葉を行き来しながら、自分の読みを確かめました。
読み方を変えた出来事
言葉で人を縛らないために
若い頃のある経験が、現在の姿勢につながっています。

若い神龍易子は、相談相手に「今は動かない方がいい」という趣旨を強く伝えました。相手はその言葉を理由に、自分で判断することをやめてしまいました。
問題だったのは、読みが当たったか、外れたかではありません。自分の言葉が、相手の選ぶ余地を狭めてしまったことでした。
その場ですべてを理解したわけではありません。その後の人生の中で、言葉の意味を少しずつ理解していきました。
「易は、その人の代わりに生きてはくれませんよ。」
師の言葉
現在の易の読み方
答えではなく、考えるための手がかりを
今も、若い頃から大切にしている筮竹を手に取ることがあります。

易の言葉は、未来を一つに決める命令ではありません。今の位置、動く時機、変化の兆しを見つめるためのものです。
凶が出ても、それで終わりではありません。吉が出ても、条件や節度を忘れません。進むことだけでなく、待つこと、退くこと、整えることも含めて、読者が自分で選ぶための余地を残します。

