2026年5月25日
鈴木敏文氏逝去を易で読む
地火明夷——光は大地に入り、消えずに宿る
▌ 今回の時事
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏が5月18日に93歳で逝去。アメリカ発祥のコンビニ事業に着目し、セブン-イレブンの全国展開を推進。日本のコンビニ産業を世界最高水準へと育てた。訃報にはライバルのローソン社長も「業界のことをしっかり考えておられた方」と追悼のコメントを寄せた。出典:元記事を読む →
易子先生が引いた卦
第36卦
地火明夷
ちかめいい
2026年5月25日
地火明夷——光は大地に入り、消えずに宿る
▌ 今回の時事
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問の鈴木敏文氏が5月18日に93歳で逝去。アメリカ発祥のコンビニ事業に着目し、セブン-イレブンの全国展開を推進。日本のコンビニ産業を世界最高水準へと育てた。訃報にはライバルのローソン社長も「業界のことをしっかり考えておられた方」と追悼のコメントを寄せた。出典:元記事を読む →
易子先生が引いた卦
第36卦
地火明夷
ちかめいい
易子
ライバルのローソン社長が悼む——このニュースを読んで、わたしは静かに「明夷」を引いたの。
地火明夷——光が大地に沈む卦
地火明夷。第36卦。上が坤(大地)、下が離(火・光・明智)。地の下に火がある——光が沈んでいく形ね。
「明夷」の字を解くと、「明」は輝き・明智、「夷」は傷つく・沈む。偉大な光が、地の中に入っていく。訃報の卦として、これほど美しいものはないと思うの。
93年という人生で、鈴木敏文という光がどれだけ人々の暮らしを照らしたか。24時間365日、いつでも開いているコンビニは、今や日本の日常に深く根づいている。その光が今、大地へと沈んだ。
明夷の光は消えない
でもね、明夷の大切な教えは「光は消えない」ということなの。
地の下に沈んだ火は、地を温め続ける。明夷の時の君子のあり方として、易はこう言うの——「内に明を持ちながら、外に難を忍ぶ」。表には出ずとも、内に燃え続けるもの。
鈴木氏が残したのは、建物や制度だけじゃないのよ。「お客様が求めるものを、求める前に用意する」という思想——それが何万人という人の働き方に宿っている。光は人の中に移って、生き続けているの。
ライバルが悼む意味
ローソン社長の言葉が印象的だったわ。「業界のことをしっかり考えておられた方」。
これが明夷の光の本質ね。自分の会社だけでなく、業界全体を照らした人だから、ライバルも頭を下げる。自分の利益を超えて輝いた光は、地に沈んでも、そこにいた全員の中に残る。
易子先生のひとこと
明夷の次に来る卦は、第37卦「風火家人」——家族・組織の卦よ。
光を受け取った人たちが、それをどう次世代へ渡すか。鈴木氏の時代が終わったのではなくて、明夷の次の章が始まったのだと、わたしは読んでいるわ。
ご冥福をお祈りします。