上卦 震
上六
六五
九四
下卦 兌
六三
九二
初九

らいたくきまい · 第54卦 · 下経

雷沢帰妹

The Marrying Maiden

卦辞

帰妹は征けば凶。利するところなし

きまいはゆけばきょう。よろしいところなし

帰妹は進めば凶。利するところなし

従属 分際 正道 謙虚 婚姻
神龍
易子
神龍易子先生より

帰妹の卦はね、ちょっと難しい卦よ。「妹が嫁ぐ」という古代中国の婚姻制度の話で、現代人にはピンと来ないかもしれないわ。

でも本質は「立場をわきまえる」ということなの。姉が正妻で妹が側室——格差のある関係の中でどう生きるか。不満を持ちながら立場を超えようとすれば凶。謙虚に自分の役割を全うすれば、道は開けるの。

兌(喜び・沢)が下にあって震(動き・雷)が上にある。感情に突き動かされて動く形よ。好きだから→だから行動する、という衝動的な動きが凶になることを教えているわ。

雷沢帰妹とは

雷沢帰妹は沢(兌)の上に雷(震)がある形です。「帰妹」とは妹が姉の夫のもとに側室として嫁ぐことを指します。古代中国では「媵(よう)」と呼ばれる慣習で、妹は主婦(姉)に従属する立場でした。

喜ぶ沢(兌)の上に動く雷(震)がある。衝動的な感情(喜び・恋情)に突き動かされて行動する姿です。感情に流されて正道を外れると凶——これがこの卦の核心です。

立場・役割・分際をわきまえることが大切です。主(あるじ)の立場でないのに主のように振る舞う、自分の役割を超えた行動をとることは失敗の元。謙虚さと忠実さが求められます。

占い的には、今は積極的に動かない方がよい時期。立場をわきまえ、自分の役割に徹することが重要です。恋愛・仕事・人間関係において、相手の立場や感情を大切にし、焦らず誠実に行動することが吉につながります。

卦辞の解説

原文(周易)

帰妹は征けば凶。利するところなし

きまいはゆけばきょう。よろしいところなし

帰妹は進めば凶。利するところなし

帰妹(きまい)
妹が嫁ぐこと。古代中国の側室制度。従属的な立場で嫁入りすること。分際・役割の象徴。

征けば凶(ゆけばきょう)
進もうとすれば凶。感情に任せて突き進むことへの戒め。

利するところなし(よろしいところなし)
この状況で積極的に動いても良いことはない。静かに待ち、正道を守ることが肝要。

六爻一覧

爻辞 よみ・意味 吉凶

第六爻

上六

女筐に実なし。士羊を刲れど血なし。利するところなし

おんなかごにみなし。おとこひつじをさけどちなし。よろしいところなし

女の籠に中身がない。男が羊を刺しても血が出ない。形だけで実質がない。利なし

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第五爻

六五

帝乙妹を帰す。其の君の袂、其の娣の袂良きに如かず。月ほとんど望む。吉

ていいついもうとをかえす。そのきみのたもと、そのていのたもとよきにしかず。つきほとんどのぞむ。きち

帝乙が妹を嫁がせる。正妻の衣装より側室の衣装が控えめで美しい。月が満月に近い。吉

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第四爻

九四

帰妹愆期す。遅の帰は時あり

きまいけんきす。おそれのかえりはときあり

嫁ぐ期を過ごす。遅くなるが適切な時が来る

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第三爻

六三

帰妹以て須たり。反って娣とする帰を以てす

きまいもってまつ。かえってていとするかえりをもってす

妹が嫁ぐのを待つ。側室として嫁ぐことになる

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第二爻

九二

眇にして能く視る。幽人の貞に利し

すがめにしてよくみる。ゆうじんのていによろし

片目でも見ることができる。静かに内に守る者の正道に利し

中吉 爻辞の解説を見る

第一爻

初九

帰妹以て娣とす。跛にして能く履む。征けば吉

きまいもってていとす。あしなえにしてよくふむ。ゆけばきち

妹を側室として嫁がせる。足が不自由でも歩ける。進めば吉

中吉 爻辞の解説を見る

構成する八卦

関連する卦

神龍
易子
神龍易子先生より

五爻に「帝乙帰妹」という爻があるの。帝乙(商王朝の王)が妹を嫁がせる——最高位の人間が礼を尽くして婚姻を結ぶ。その月は美しいが太陽の満月には及ばない、という表現よ。最高の立場でも謙虚さを忘れない。

上爻は「女が筐(かご)を持っているのに、中に実がない。男が羊を刺したのに血が出ない」という爻よ。形ばかりで実質がない結婚の象徴。見かけより中身が大事というメッセージね。

この卦を学ぶなら、「今は自分から動かない」「立場を超えない」「相手を尊重する」——この三つを心がけてみて。それが帰妹の卦が教える智恵よ。

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