易のいろは

第3卦・すいらいちゅん

水雷屯 六三

誕生の苦しみを象徴する卦。困難の中にこそ生命力があり、焦らず根を張ることが肝要。

卦のかたちを知る

今回の爻の位置この爻の位置

上卦(外卦)坎 水・険難・陥穽

  1. 上六
  2. 九五
  3. 六四

下卦(内卦)震 雷・動き・長男

  1. 今回の爻この爻六三
  2. 六二
  3. 初九
水雷屯の六爻を上から上爻、初爻の順に示しています。

原典を読む

水雷屯 六三の爻辞

原文

鹿を逐い虞なし。唯だ林中に入る。君子は幾として舎んとす。往けば吝なり

読み

しかをおいぐなし。ただりんちゅうにいる。くんしはきとしてやめんとす。ゆけばりんなり

現代の言葉で捉える

水雷屯 六三の現代語訳

道なき森に鹿を追う。賢者は引き返すが、進めば恥をかく

易の仕組みから理解する

なぜ水雷屯 六三をこのように読むのか

一

六三という位置

六三は屯の下卦・震(雷)の最上部。陰爻が陽の位(三は陽位)に就いており、不正(位が合っていない)。力や欲はあるが、立場と力量が一致していない。上卦の坎(水・険)の入り口に位置し、安易に踏み込もうとすることの危険を示す位だ。

二

この爻が象徴するもの

道なき森への迷い込み

賢者は引き返す

三

水雷屯 六三の詳しい意味

「鹿を逐い虞なし(しかをおいぐなし)」——鹿を追うが、道案内(虞)がいない。「唯だ林中に入る(ただりんちゅうにいる)」——ただ森の中に迷い込んでいくだけだ。「君子は幾として舎んとす(くんしはきとしてやめんとす)」——賢者はその微かな危険のサインを読み取って、止まろうとする。「往けば吝なり(ゆけばりんなり)」——それでも進めば、恥をかく。

六三は屯の困難な位置だ。下卦・震の最上部で、力(陽の性質を持つ位)と欲は十分あるが、道案内なしに困難(坎)の中に飛び込もうとしている。鹿は欲望や利益の象徴——目先の獲物に引き寄せられて、準備も道案内もなく進んでいく状態だ。

象伝は「鹿を追って虞なしとは、禽に随うのみ。君子舎んとするは往けば窮するによる(即鹿无虞、以従禽也。君子舎之、往吝窮也)」と読む。ただ獣に引き寄せられているだけ——それが今の状態。賢者は「幾(き)」——微かなサインを読み取り、止まる判断をする。進めばさらに困難に深みにはまるだけだ。

神龍易子の深い読み

あなた、今何かに引きずられて進もうとしているのよね? 「これを手に入れたい」「この機会を逃したくない」——そういう気持ちで、少し前のめりになっている。

わたしはね、六三が出たとき、一番最初に言うことはね「引き返す勇気を持ちなさい」ということよ。道案内なしに森に入ってはいけない。今進んでいる道に、虞(道案内・準備)はある? なければ立ち止まりなさい。賢者は微かなサインを読んで、止まれるの。

六三のキーワード

  • 道なき道
  • 無謀な前進
  • 欲望に引きずられる
  • 引き返す勇気
  • 危険のサイン
  • 賢明な撤退
  • 後悔

爻の変化を学ぶ

六三が変わると生じる卦:水火既済

これは今回の結果に別の吉凶を加えるものではなく、この爻が変化した場合に生じる卦を示す易学的な深掘り情報です。

水火既済すいかきざい・第63卦
全てが整った完成の状態——しかし完成は同時に乱れの始まり、現状維持への警戒

爻から卦全体へ

水雷屯という卦をもっと知る

誕生の苦しみを象徴する卦。困難の中にこそ生命力があり、焦らず根を張ることが肝要。

水雷屯の卦辞

屯、元亨、利貞、往くところあるに用うるなかれ、侯を建つるに利し

ちゅん、げんこう、りてい、ゆくところあるにもちうるなかれ、こうをたつるによろし

屯は大いに亨るが、今は動かず、人の助けを得て基盤を固める時

元亨(げんこう)——可能性は満ちている
苦しい状況でも、元・亨の二徳が示すように根本の可能性と展開の力は十分あります。ただし利貞——正道に従い利をはかることが条件です。

往くところあるに用うるなかれ——動くな
困難の最中に強引に前進しようとすれば、さらに深みにはまります。今は動く時ではなく、耐えて準備を整える時です。

侯を建つるに利し——助けを得よ
「侯(こう)」とは諸侯=信頼できる協力者のこと。一人で抱え込まず、人の力を借りることが打開の鍵です。

水雷屯(すいらいちゅん)は、易経・六十四卦の第三卦です。上卦が「坎(☵)」水、下卦が「震(☳)」雷。雷が水の下で動こうとするが、上から水が押さえつけている——まさに産みの苦しみを象徴する形です。

「屯(ちゅん)」という字は、草が地面を突き破って芽を出そうとしている形を表す象形文字です。強い生命力があるからこそ、突き破ろうとする苦しみがある。つまりこの卦は、悪い卦ではなく「可能性が詰まった困難」なのです。

上経の第三卦にこの卦が置かれた理由は深い。天地(乾坤)が開かれた後、最初に生まれるのは「混沌」です。何かが生まれようとするとき、必ず産みの苦しみを経る——これは宇宙の法則です。

この卦が示すのは、焦って無理に動こうとしてはいけません。まず足元を固め、信頼できる人の助けを借り、じっくりと根を張る時です。困難は本物の萌芽のサインです。

神龍易子と読む 水雷屯

あなた、水雷屯を調べているのね。これはね、「産みの苦しみ」の卦よ。

苦しいでしょう? 思うように進まなくて、焦る気持ちもあるでしょう。でもね、この卦を調べているということは、あなたの中に確かな可能性があるということなの。芽が土を突き破ろうとしているときの、あの力強さよ。

大事なのはね、今は無理に動かないこと。そして一人で抱え込まないこと。信頼できる人に助けを求めなさい——それがこの卦の一番の教えよ。

水雷屯はね、「始まりはいつも難しい」という宇宙の真理を教えてくれる卦なの。

わたしが相談を受けるとき、この卦を調べている人に伝えることがあるわ——「あなたの困難は、あなたが本物だという証拠よ」って。何も持っていない人には、産みの苦しみすらないんだから。

六爻を丁寧に読んでみてね。馬が行ったり来たりして婚姻を求める初爻から、ついに涙にくれる上爻まで——それが屯の物語よ。でも、最後の涙の後に、必ず夜明けが来るの。

水雷屯のキーワード

  • 産みの苦しみ
  • 始まりの困難
  • 混沌
  • 萌芽
  • 辛抱
  • 助けを求める
  • 基盤固め

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水雷屯 六三を全体運でどう読むか

前のめりになっているなら立ち止まれ。進めば後悔する

凶

あなた、今何かに引きずられて前に進もうとしているのよね? 「このチャンスを逃したくない」「あれを手に入れたい」——そういう欲が先走っていない?

わたしはね、六三の時はね、まず立ち止まって確認することを勧めるわ。

道案内なしに森に入った人は、必ず迷うの。今のあなたに「虞(みちびき)」はある? 十分な準備と、信頼できる案内者が。

なければ、今すぐ立ち止まりなさい。引き返す勇気こそが今の賢さよ。機会は逃してもまた来る。でも深みにはまると抜け出すのが大変よ。

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水雷屯 六三を恋愛でどう読むか

感情に引きずられた行動は後悔のもと。冷静に

凶

あなた、恋愛のことで今少し感情が先走っているのよね? 「この人だ」と思って突き進もうとしている。

わたしはね、六三の恋愛はね、冷静さを取り戻すことを強く勧めるわ。

「鹿を追って虞なし」——道案内なしに欲望に従って突き進む状態よ。感情だけで動くと、深みにはまって抜け出せなくなることがあるの。

今の相手をもっとよく知る時間を取って。信頼できる友人の意見を聞いて。冷静な目で見た上で進むなら、まだ間に合うわ。

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水雷屯 六三を縁談・結婚でどう読むか

今の縁談は十分に確認を。焦って進まないほうが吉

凶

あなた、縁談を急いで進めようとしているのよね?

わたしはね、六三の縁談はね、今すぐ決めないほうが良いと思っているわ。

相手のことをまだ十分に知らない状態で進めようとしていない? あるいは外からの圧力で急かされているのかしら。

「往けば吝」——焦って進めば後悔することになるわ。もう少し時間をかけて相手を知ること。第三者の目で見てもらうことが大切よ。

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水雷屯 六三を仕事・就職でどう読むか

今の話に飛びつかないで。準備なしに動けば失敗する

凶

あなた、仕事でなにか良さそうな話があって、飛びつこうとしているのよね?

わたしはね、六三の仕事運はね、今飛びつくのは危険だと思っているわ。

「鹿を追って虞なし」——準備なしにチャンスを追いかけると、道に迷うのよ。その話は本当に準備が整っている? 信頼できるアドバイスはもらった?

今の話を一旦保留にして、もう少し調べること。急かされているなら特に要注意よ。本物のチャンスは少し待っても逃げないわ。

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水雷屯 六三を金運・財運でどう読むか

欲に引きずられた投資・出費は大きな損に。立ち止まれ

凶

あなた、お金のことで今少し欲が出ているのよね? 「これで儲けよう」という気持ちがある。

わたしはね、六三の金運はね、今一番危ない状態だと思っているわ。欲に引きずられた動きは、大きな損につながりやすい時期よ。

「鹿を追って虞なし」——道案内なしに追いかけると、森に迷い込む。今の投資話や儲け話、十分に調べた? 信頼できる専門家に確認した?

今すぐ動くのは止めて。少なくとも2〜3週間は保留にして、冷静に調べてから判断して。

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水雷屯 六三を健康・病気でどう読むか

無謀な健康法・無理な運動は逆効果。専門家に従って

小凶

あなた、健康のことで何か無理をしていないのよね? 急いで結果を出そうとして、過激なことをしていない?

わたしはね、六三の健康はね、「虞なし」——道案内なしに突き進む健康法は逆効果だと思っているわ。

急な断食、過度な運動、自己流の民間療法——今は慎んで。専門家(医師・栄養士など)という「虞(案内者)」に従うことが大事よ。

体の不調は急いで治そうとすると悪化することがある。今は焦らず、正しい治療・養生を続けなさい。

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水雷屯 六三を家庭・家族でどう読むか

家族関係で感情的に動くと後悔。一歩引いて考えて

小凶

あなた、家族のことで感情的になって動こうとしているのよね?

わたしはね、六三の家庭運はね、感情任せの行動は後悔につながりやすいと思っているわ。

「往けば吝」——今このまま進めば恥をかく可能性がある。一歩立ち止まって、冷静に状況を見直して。

家族の誰かに対して怒りや不満があるなら、感情が冷めてから話して。今の状態で向き合っても、かえって関係が壊れやすいわ。

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水雷屯 六三を学業・受験でどう読むか

今の勉強の方向性を見直して。誤った道に進んでいないか確認を

小凶

あなた、勉強や受験のことで今少し方向が定まらない感じがするのよね?

わたしはね、六三の学業はね、今の勉強の方向性を一度立ち止まって確認することを勧めるわ。

「鹿を追って虞なし」——目標(鹿)に向かって走っているけれど、道案内(虞)はある? 学習計画は正しい? 間違った方法で頑張っても効果が出ないわ。

信頼できる先生や塾に相談して、今の学習方法が正しいか確認してみて。方向修正は早いほど良いわ。

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水雷屯 六三を旅行でどう読むか

旅行は計画を一から見直して。無謀な旅は危険

凶

あなた、旅行の計画を立てているのよね? でも少し無謀な計画になっていない?

わたしはね、六三の旅行はね、かなり慎重に計画を見直すことを勧めるわ。

「虞なし」——道案内・準備なしに出かけると、トラブルに遭いやすい時期よ。特に未踏の地、危険な場所への旅は今は控えて。

計画を一から見直して、安全確認を徹底して。旅行保険は必ず入ること。

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水雷屯 六三を待ち人でどう読むか

来ない可能性が高い。こちらから探しに行っても空振り

凶

あなた、誰かを待っていて、待ちきれなくてこちらから動こうとしているのよね?

わたしはね、六三の待ち人はね、今こちらから動いても空振りになりやすいと思っているわ。

「鹿を追って虞なし、林中に入る」——感情に任せて追いかけると、余計に遠ざかることがあるの。

今しばらくは自分のことに集中して。来ない縁を追いかけるより、来る縁に備えることの方が大切よ。

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水雷屯 六三を失せ物でどう読むか

焦って探すと余計に見つからない。冷静に一から整理して

小凶

あなた、大事なものをなくして必死に探しているのよね?

わたしはね、六三の失せ物はね、今焦って探せば探すほど混乱して見つからなくなると思っているわ。

一旦落ち着いて。探すのをやめて、頭を冷やしてから——記憶を最初から整理して、論理的に考えてみて。

誰かに探すのを手伝ってもらうと良いわ。あなた一人より、他の人の目の方が見つけやすいことがあるから。

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水雷屯 六三を引越し・転居でどう読むか

今の引越し計画は見直しが必要。無謀な動きに注意

凶

あなた、引越しを急いで進めようとしているのよね?

わたしはね、六三の引越しはね、今の計画を一度立ち止まって見直すことを強く勧めるわ。

焦って動くと、後で大きな後悔をすることがある時期よ。物件の選択、引越し業者の選定、費用の計算——全て丁寧に再確認して。

引越し後に「こんなはずじゃなかった」となりやすい爻よ。急かされているなら特に要注意ね。

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水雷屯 六三を訴訟・争い事でどう読むか

今の争い方では負ける可能性が高い。戦略を立て直して

凶

あなた、争い事で今感情的になって動こうとしているのよね?

わたしはね、六三の訴訟はね、今のやり方では危ないと思っているわ。

「鹿を追って虞なし」——道案内なし(弁護士なし・準備なし)で進めば、深みにはまるの。

今すぐ専門家に相談して、戦略を立て直すこと。感情的な行動は相手に隙を見せるだけよ。

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