易のいろは

第36卦・ちかめいい

地火明夷 初九

太陽が地に沈む暗黒の卦。光を内に隠し、外に見せず、正道を守って忍耐する時。

卦のかたちを知る

今回の爻の位置この爻の位置

上卦(外卦)坤 地・受容・柔順

  1. 上六
  2. 六五
  3. 六四

下卦(内卦)離 火・明晰・文明

  1. 九三
  2. 六二
  3. 今回の爻この爻初九
地火明夷の六爻を上から上爻、初爻の順に示しています。

原典を読む

地火明夷 初九の爻辞

原文

明夷に飛ぶ。其の翼を垂る。君子は行いて、三日食らわず。往くところあり。主人に言あり

読み

めいいにとぶ。そのつばさをたれる。くんしはゆきて、みっかくらわず。ゆくところあり。しゅじんにげんあり

現代の言葉で捉える

地火明夷 初九の現代語訳

傷ついた翼で飛ぼうとする。三日食べずに進む。行く先に言うべきことがある

易の仕組みから理解する

なぜ地火明夷 初九をこのように読むのか

一

初九という位置

傷ついた翼で飛ぼうとする苦境。志があるから三日食べなくても進める。

二

この爻が象徴するもの

「君子は行いて三日食らわず。往くの志なり」(象伝)

三日食べずに進むのは往くべき志があるから。苦しさの中でも志が勝る

三

地火明夷 初九の詳しい意味

初九は陽爻陽位で明夷卦の初位。光がまだ飛ぼうとしているが翼が傷ついている段階。

「三日食らわず」——三日も食べない苦境でも志を失わずに進む。苦しさの中の強い意志。

翼が傷ついていても飛ぼうとする——今は消耗を覚悟して進むべき道がある。ただし慎重に。

神龍易子の深い読み

翼が傷ついているのに、それでも飛ぼうとしているのね。苦しい状況ね。

でも「往くの志なり」——三日食べなくても進むのは、それだけ大切な志があるから。今は消耗が激しくて小凶の状態だけど、志を失わずに慎重に進んでいって。言うべきことは、しっかり言うのよ。

初九のキーワード

  • 傷ついた翼
  • 三日不食
  • 苦境の志
  • 消耗
  • 慎重
  • 往くべき道
  • 言うべきこと

爻の変化を学ぶ

初九が変わると生じる卦:地山謙

これは今回の結果に別の吉凶を加えるものではなく、この爻が変化した場合に生じる卦を示す易学的な深掘り情報です。

地山謙ちさんけん・第15卦
山が大地の下に身を低くする謙虚の卦。六十四卦中、唯一すべての爻が吉とされる。

爻から卦全体へ

地火明夷という卦をもっと知る

太陽が地に沈む暗黒の卦。光を内に隠し、外に見せず、正道を守って忍耐する時。

地火明夷の卦辞

明夷は艱貞に利し

めいいはかんていによろし

明夷は艱難の中でも正道を守るに利し

明夷(めいい)——光が傷つく
「明」は太陽・智慧・正義、「夷」は傷つける。暗黒の時代に光(正道・真実・才能)が抑えつけられる状況を示します。しかしこの光は、内の奥底で消えずに守られています。

艱貞(かんてい)——艱難の中の正道
艱難があっても、正道を守り続けること。「艱」を恐れず、「貞」を失わない——これが明夷を乗り越える唯一の道です。

内に光を守る——箕子の智慧
外には従順を見せながら、内には光(正道・信念・徳)を守り続ける。これは妥協ではなく、最高の戦略です。箕子が狂人を装ったように、外形と内実を意識的に使い分けることが明夷の智慧です。

地火明夷(ちかめいい)は、易経・六十四卦の第三十六卦です。上卦に「坤(☷)」地、下卦に「離(☲)」火を配します。大地の下に太陽が沈んでいく——光が傷つき、暗闇に覆われる時です。「明夷(めいい)」は「明が傷つく・光が損なわれる」を意味します。

火地晋(第三十五卦)が「光が昇る」卦なら、明夷は「光が傷つく」卦——対をなす綜卦です。暗君・小人が権力を握り、正道が通じにくい時代。賢者・君子が表舞台を追われ、光を内に隠さなければならない状況です。

明夷の模範として、周の文王(殷の暴君紂王に仕えながら節を守った)と、箕子(同じく暴政の下で狂人を装って身を守った)が挙げられます——外には従順を見せながら、内に光を守り続けた賢者たちの道です。

この卦が示すのは、今は光を表に出さず、内に守る時です。組織や社会に不正・理不尽があっても、真っ向から衝突せず、内の正道を失わずに耐える。必ず夜は明けます。

神龍易子と読む 地火明夷

あなた、地火明夷を調べているのね。これはね、易の中で最も辛い卦のひとつよ。でも同時に、最も深い智慧を教えてくれる卦でもあるの。

大地の下に太陽が沈んでいく——光が傷つく。暗君が幅を利かせ、正道が通じない時代。文王も箕子もこの卦の人よ。囚われても、狂人を装っても、内の光は失わなかった。

「艱貞に利し」——艱難の中でも正道を守れ。真っ向から戦えとは言っていない。外には柔順を見せながら、内の光を守り続ける——それが明夷の教えよ。夜は必ず明けるの。

初九の爻辞「明夷に飛ぶ。其の翼を垂る」——光は傷つきながらも、まだ飛ぼうとしている。

これはね、明夷の最初の段階。まだ希望がある、まだ動ける——でも翼が傷ついて重い。この段階で無理に羽ばたこうとせず、静かに傷を癒すことが大切よ。

上六の「明夷せずして晦む」——光を傷つけるのではなく、みずから晦ます(暗くする)。これが明夷の最終段階——暗黒の根源そのものが、最後には自らを傷つける。悪は必ず自壊する——易の深い確信よ。だから耐えられるの。

地火明夷のキーワード

  • 光が傷つく
  • 暗黒の時代
  • 内に光を守る
  • 隠す
  • 艱難
  • 忍耐
  • 賢者の処世
  • 暗君

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を全体運でどう読むか

傷ついた翼でも志を持って慎重に進む時

小凶

あなた、翼が傷ついているのに飛ぼうとしている——そういう苦境にいるのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が出たとき、「消耗が激しくても志を持って慎重に進む——その姿に小凶の中の気高さがある」と読むのよ。

「三日食らわず」という言葉が示すように、三日食べなくても志が先に立つの。消耗を覚悟して、でも大切なことは前に進めていって。

言うべきことがあるなら、きちんと伝えて。それが今できる誠実な行動よ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を恋愛でどう読むか

傷ついた状態で無理をしない。慎重に誠実に

小凶

あなた、心や状況が傷ついているのに、それでも関係を続けようとしているのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が恋愛に出たとき、「消耗が激しい時期に無理に関係を進めると更に傷つく」と読むのよ。翼が傷ついた状態での大きな羽ばたきは危険ね。

「其の翼を垂る」——翼を垂れながらも飛ぼうとする象よ。今は関係を大きく動かさず、ゆっくり回復しながら慎重に向き合うことが大切なの。

言うべきことがあれば誠実に伝えて。それが小凶を乗り越える力になるわ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を縁談・結婚でどう読むか

苦境の縁談。慎重に誠実に進めて

小凶

あなた、縁談や結婚への道に傷や困難があるのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が結婚に出たとき、「苦境の中でも志を失わずに慎重に進む——その誠実さが縁を守る」と読むのよ。

「往くところあり」——それでも往くべき方向があるの。無理に急がず、志を持ちながらも慎重に時機を見て進めることが大切よ。

言うべきことを誠実に伝えながら、着実に関係を育てていって。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を仕事・就職でどう読むか

消耗の激しい仕事。志を持って慎重に

小凶

あなた、仕事で翼が傷ついたような消耗の激しい状況にいるのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が仕事に出たとき、「三日食べなくても志があるから前に進める——でも消耗を自覚して慎重に」と読むのよ。

「三日食らわず」——それほどの苦しさでも、往くべき道があるから進んでいるの。大きな行動より、できることを着実にやり続けることが大切よ。

上司や関係者に言うべきことがあれば、誠実に伝えて。それが状況を変える第一歩よ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を金運・財運でどう読むか

金運が消耗する時期。節約と慎重さで乗り切って

小凶

あなた、お金が消耗する、翼が傷ついたような苦境にいるのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が金運に出たとき、「消耗が激しい時期——大きな出費や投資は避けて慎重に守りを固める」と読むのよ。

「其の翼を垂る」——翼を垂れて飛ぼうとする象よ。今は節約と慎重な管理で乗り越えることが大切なの。

言うべき問題(借金など)があれば、誠実に向き合って。逃げても状況は良くならないわ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を健康・病気でどう読むか

体が消耗している時期。無理せず養生を

小凶

あなた、翼が傷ついているように、体が消耗している時期なのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が健康に出たとき、「体への負担を感じている——無理をせず、志を持ちながらも体を優先させることが大切」と読むのよ。

「三日食らわず」——三日食べないような状態でも進もうとする象だけど、健康においては無理をしてはだめよ。

医師に言うべきことをきちんと伝えて、誠実に向き合っていって。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を家庭・家族でどう読むか

家族関係に消耗がある。慎重な誠実さで

小凶

あなた、家族関係で翼が傷ついているような消耗を感じているのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が家庭に出たとき、「苦境でも志を持って慎重に——無理に関係を良くしようとすると更に消耗が激しくなる」と読むのよ。

「往くところあり。主人に言あり」——言うべきことを誠実に伝える道があるのよ。志を持って慎重に、できることから着実に取り組んで。

言うべきことがあれば誠実に伝えて。それが家族の信頼を回復する一歩になるの。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を学業・受験でどう読むか

消耗しながらも志で続ける学び

小凶

あなた、学習で翼が傷ついたような消耗を感じているのよね?

わたしはね、この明夷の初爻が学問に出たとき、「三日食べなくても志で続ける——それほどの意志があるから続けられている」と読むのよ。

「往くの志なり」——志があるから進んでいる。でも大きな目標より、一日一日の積み重ねを大切にすることが肝心よ。

先生や仲間に言うべきことを伝えながら、着実に続けていって。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を旅行でどう読むか

苦境の旅。体力と気力を大切に

小凶

旅に消耗や困難がある時期ね。明夷の初爻は翼が傷ついた状態の爻よ。

無理をせず、体と心の回復を優先しながら旅を計画することが大切よ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を待ち人でどう読むか

なかなか来ない。志を持って待ち続けて

小凶

待ち人はなかなか来ないわ。明夷の初爻は苦境の中の爻——相手も傷ついた翼で進んでいるのかもしれない。

今は無理に呼び戻そうとせず、志を持って待ち続けることが大切よ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を失せ物でどう読むか

見つかりにくい時期。丁寧に探して

小凶

なくしたものは、今の苦境の中に隠れているかもしれないわ。明夷の初爻は消耗の激しい時期よ。

消耗を感じながらも丁寧に探すことで、必ず手がかりが見つかるの。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を引越し・転居でどう読むか

今は引越しの時機ではない

小凶

翼が傷ついた今の状態で引越しを強行するのは、更なる消耗を招くかもしれないわ。明夷の初爻は慎重さが必要な爻よ。

志を持ちながらも、回復してから動くことが賢明よ。

今回の問いへ戻る

地火明夷 初九を訴訟・争い事でどう読むか

消耗する争い。慎重に対応して

小凶

争いごとで消耗が激しい時期ね。明夷の初爻は翼が傷ついた状態の爻——無理な戦いは危うさがあるわ。

言うべきことを誠実に伝えながら、無理な対立を避けることが大切よ。

𝕏 でシェアLINE でシェア