上卦 坤
上六
六五
六四
下卦 坤
六三
六二
初六

こんいち · 第2卦 · 上経

坤為地

The Receptive / Earth

卦辞

坤、元亨、牝馬の貞に利し

こん、げんこう、ひんばのていによろし

坤は大いに亨る。牝馬のように柔順に従うことで正道を得る

受容 柔順 大地 従順 育む 内助 包容
神龍
易子
神龍易子先生より

あなた、坤為地を調べているのね。これはね、易の中でわたしが特に好きな卦のひとつよ。

坤為天——あ、ごめんなさい、坤為地ね——は、乾(天)と対になる大地の卦。乾が「創る」なら、坤は「育てる」。どちらが偉いわけじゃない。天があっても地がなければ何も育たないでしょう?

この卦を調べているなら、わたしが伝えたいのは「今はあなたが支える側の時よ」ということ。主役じゃなくていい。目立たなくていい。でも、あなたがいるから物事が実る——そういう大切な役割を担っているの。

坤為地とは

坤為地(こんいち)は、易経・六十四卦の第二卦です。上卦・下卦ともに「坤(☷)」——大地を象徴する三本の陰爻が重なり、六本すべてが陰爻という純粋な陰気の極みを示します。第一卦「乾為天」と対をなし、天と地・陽と陰・創造と受容の両輪として易の根幹を成す卦です。

「坤(こん)」は大地そのものを意味し、受容・柔順・育みを象徴します。何でも受け容れる大地のように、外からの力に逆らわず、そのエネルギーを内に蓄え、万物を養い育てる力です。強さで主導するのではなく、従い・支え・育てることで真の大きさを発揮します。

卦辞の「牝馬の貞(ひんばのてい)」は、この卦の本質を見事に表しています。牝馬は力強く大地を駆けますが、その徳は逆らわず従うことにあります。自ら先頭に立つのではなく、相手の動きに寄り添い、共に歩む——そこに坤の美徳があります。

この卦が示すのは、今は主導するより従う時、押し進めるより受け容れる時です。柔らかさの中に本当の強さがあります。

卦辞の解説

原文(周易)

坤、元亨、牝馬の貞に利し

こん、げんこう、ひんばのていによろし

坤は大いに亨る。牝馬のように柔順に従うことで正道を得る

元(げん)——根源の受容力
大地があらゆる命を受け容れるように、坤の元は無限の包容力を示します。拒まず・選ばず・育てる、受容の根源です。

亨(こう)——育て通す力
受け容れたものを滞りなく育て、完成へと導きます。種を地に蒔けば芽吹くように、坤の亨は静かに確実に働きます。

牝馬の貞(ひんばのてい)——柔順の正道
牡馬のように力で前を行くのではなく、牝馬のように寄り添い従う中に、坤の正しさがあります。この柔順さが最終的な完成をもたらします。

六爻一覧

爻辞 よみ・意味 吉凶

第六爻

上六

龍、野に戦う。その血、玄黄なり

りゅう、のにたたかう。そのち、げんこうなり

陰が極まり陽と衝突する。行き過ぎた柔順は剛と争い、双方が傷つく

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第五爻

六五

黄裳、元吉

こうしょう、げんきち

黄色い裳をまとう。中庸の徳が輝く、坤の最高の位。大いに吉

大吉 爻辞の解説を見る

第四爻

六四

嚢を括る。咎なく誉なし

ふくろをくくる。とがなくほまれなし

袋の口をしっかり閉じる。目立たず慎めば、失敗も名誉もない穏当な時

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第三爻

六三

章を含みて貞しくすべし。或いは王事に従う。成すことなく有終す

しょうをふくみてていしくすべし。あるいはおうじにしたがう。なすことなくゆうしゅうす

才能を内に秘め、出しゃばらず従う。目立たなくとも物事は完成する

中吉 爻辞の解説を見る

第二爻

六二

直、方、大。習わずして、利しからざるなし

ちょく、ほう、だい。ならわずして、よろしからざるなし

真っ直ぐ・正しく・大らかに。意識せずとも自然に利益をもたらす坤の徳

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第一爻

初六

霜を履む。堅氷至る

しもをふむ。けんぴょういたる

霜を踏む季節になれば、やがて厚い氷が来る。小さな兆しを侮るな

小凶 爻辞の解説を見る

構成する八卦

関連する卦

神龍
易子
神龍易子先生より

坤為地はね、「待つ力」の卦でもあるのよ。大地は急がない。種が芽吹くまで、ただ静かに、温かく待ち続ける。

わたしがこの卦から学んだのは、「受け容れること」と「諦めること」は全然違うということ。坤の受容は、主体的な愛の行為なの。

六爻には「霜を踏めば堅氷至る」という言葉から始まり、最後は「龍の野に戦う」まである。柔順の中にも、行き過ぎればやがて陰と陽が衝突するという警告が込められているわ。バランスよ、大事なのは。

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