らいすいかい · 第40卦 · 下経
雷水解
Deliverance
卦辞
解は西南に利し。往くところなければ其の来復に吉。往くところあれば夙に吉
かいはせいなんによろし。ゆくところなければそのらいふくによろし。ゆくところあればはやきによろし
解は西南に利し。行く先がなければ素直に戻るが吉。行く先があれば早く動くが吉
雷水解とは
雷水解(らいすいかい)は、易経・六十四卦の第四十卦です。上卦に「震(☳)」雷、下卦に「坎(☵)」水を配します。冬の氷が春の雷雨に解けていく象——長く続いた困難・緊張・停滞が解き放たれ、新しい動きが始まる時です。「解(かい)」は「解く・ほどく・和解する」を意味します。
水山蹇(第三十九卦)が「蹇難・障害」の卦なら、解はその次に来る「解放・解決」の卦——蹇の後には必ず解が来ます。長い冬の後に春が来るように、困難の後には必ず解放の時が来るという易の約束です。
「夙に吉(はやきによろし)」——解の時代は速やかに動くことが重要です。難が解けたとき、ぐずぐず迷っていると、せっかくの解放の好機を失います。また「赦す」ことも解の本質——過去の対立・怨みを赦して、前を向くことが求められます。
この卦が示すのは、困難が解け始めています。速やかに動いてください。そして過去のわだかまりを赦し、新しい関係・状況に向かってください。
卦辞の解説
原文(周易)
解は西南に利し。往くところなければ其の来復に吉。往くところあれば夙に吉
かいはせいなんによろし。ゆくところなければそのらいふくによろし。ゆくところあればはやきによろし
解は西南に利し。行く先がなければ素直に戻るが吉。行く先があれば早く動くが吉
解(かい)——解き放たれる
縛られていたものが解ける、凍っていたものが溶ける——これが解の本質です。外からの解放だけでなく、自分の内にある固執・怨み・恐れを「解く」ことも含みます。
夙に吉——速やかに動く
解の時代は、ためらわず素早く動くことが吉。難が解けた好機は長続きしないことがある。「今がその時」と感じたら、迷わず前へ。
赦す——解の最も深い形
「解」は人間関係においては「赦し」を意味します。過去の傷・対立・不満を手放し、相手を赦す——これが最も根本的な「解」であり、次の段階への扉を開きます。
六爻一覧
| 爻 | 爻辞 | よみ・意味 | 吉凶 | |
|---|---|---|---|---|
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第六爻 上六 |
公、高墉の上に隼を射る。これを獲る。利しからざるなし |
こう、こうようのうえにはやぶさをいる。これをえる。よろしからざるなし 問題の根源を一撃で解決する。利しからざるなし |
大吉 | 爻辞の解説を見る |
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第五爻 六五 |
君子は維れ解あり。吉。小人に孚あり |
くんしはこれかいあり。きち。しょうじんにまことあり 君子が自ら解放を決断する。吉。小人も誠実さに動かされる |
吉 | 爻辞の解説を見る |
|
第四爻 九四 |
汝の拇を解け。朋至りて斯に孚あり |
なんじのおやゆびをとけ。ともいたりてここにまことあり 古い縁(不正な仲間)を解く。真の仲間が来て誠実に交わる |
吉 | 爻辞の解説を見る |
|
第三爻 六三 |
負いかつ乗る。寇至るを致す。貞なれど吝 |
おいかつのる。あだくるをいたす。ていなれどりん 分を超えた欲が災いを招く。正しくても恥 |
小凶 | 爻辞の解説を見る |
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第二爻 九二 |
田に三狐を獲る。黄矢を得る。貞なれば吉 |
たにさんこをえる。こうしをえる。ていなればきち 狩りで三匹の狐(小人)を仕留める。正道を守れば吉 |
吉 | 爻辞の解説を見る |
|
第一爻 初六 |
咎なし |
とがなし 解の初め。静かに待てば咎なし |
平 | 爻辞の解説を見る |
構成する八卦
関連する卦
易子
六三の爻辞「負いかつ乗る。寇至るを致す」——背負うべきものを背負いながら、乗るべき車に乗っている。泥棒を招き寄せる象。
これはね、分を超えた欲のことよ。解の喜びの中で、身の丈に合わないものを求めすぎると、かえって招かれざるものを引き寄せてしまう。解放された後こそ、謙虚さを忘れないで。
上六「公、高墉の上に隼を射る。これを獲る。利しからざるなし」——高い城壁の上の隼(障害の元凶)を射落とす。これが解の最高の形よ。問題の根源を明確に見極めて、一撃で解決する——そういう清々しさが解の理想ね。
易子
あなた、雷水解を調べているのね。「解き放たれる」卦よ。蹇の後に解——長い困難の後に、ようやく春が来た象ね。
春の雷が冬の氷を解かしていく——凍っていたものが溶け、止まっていたものが動き始める。あなたの周りでも、今そういうことが起きているのかしら?
「夙に吉」——速やかに動くことが吉。解の時代のポイントはスピードよ。難が解けたときにぐずぐずしていると、その機会を逃してしまう。「今だ」と感じたら、迷わず動いて。