上卦 兌
上六
九五
九四
下卦 坤
六三
六二
初六

たくちそう · 第45卦 · 下経

沢地萃

Gathering Together

卦辞

萃は亨る。王、廟に仮る。大人を見るに利し。亨。貞に利し。大牲を用うること吉。往くところあるに利し

そうはこう。おう、びょうにいたる。たいじんをみるによろし。こう。ていによろし。たいせいをもちうることきち。ゆくところあるによろし

萃は亨る。王が廟に参る。大人に会うに利し。大きな供え物で神を祀れば吉。進むに利し

集まる 結集 人が集う 祭礼 求心力 共同体 祀る
神龍
易子
神龍易子先生より

あなた、沢地萃を調べているのね。「人が集まる」卦よ。

沢に水が集まる——大地の低いところに水が流れ込んでくる象ね。王が廟に参拝することで、民が共通の拠り所のもとに集まってくる。

「なぜ集まるのか」——これが萃のいちばん大切な問いよ。お金や権力で集めた人は、それがなくなれば散ってしまう。でも共通の価値・誠実な求心力のもとに集まった人は、困難の中でも離れない。あなたが人を集める立場なら、その求心力は何?

沢地萃とは

沢地萃(たくちそう)は、易経・六十四卦の第四十五卦です。上卦に「兌(☱)」沢、下卦に「坤(☷)」地を配します。大地の上に沢の水が集まる象——水が低い場所へ流れ込んで集まるように、人々が一つの中心へと集まる卦です。「萃(そう)」は「集まる・群れる」を意味します。

「王、廟に仮る」——王が先祖の廟に参拝する。これは、人々が集まる時の最も正しい形を示しています。個人の私欲のために集めるのではなく、共通の価値・信仰・目的のもとに集う——それが萃の本質です。

人が集まる場には、必ず「なぜ集まるのか」という理由が必要です。お金・権力・恐怖で集めた人々は、それが失われると散っていく。しかし共通の価値・誠実な求心力のもとに集まった人々は、困難の中でも離れない——萃はその違いを問います。

この卦が示すのは、今は人々を集める・集まる時です。正しい目的のもとに、誠実な求心力で人を集めてください。また、集まったら必ず「備え」を忘れずに——萃には「備えあれば憂いなし」という教えも含まれます。

卦辞の解説

原文(周易)

萃は亨る。王、廟に仮る。大人を見るに利し。亨。貞に利し。大牲を用うること吉。往くところあるに利し

そうはこう。おう、びょうにいたる。たいじんをみるによろし。こう。ていによろし。たいせいをもちうることきち。ゆくところあるによろし

萃は亨る。王が廟に参る。大人に会うに利し。大きな供え物で神を祀れば吉。進むに利し

萃(そう)——集まることの意義
「萃」は単なる集合ではなく、共通の目的・価値のもとへの集結です。沢に水が集まるように、自然な求心力が人を引き寄せる状態が萃の理想です。

王、廟に仮る——正しい求心力
王が廟(先祖・神)に参拝することで、人々は共通の根拠のもとに集まる。利害ではなく、より高い価値への共鳴が、真の集まりを生みます。

大牲を用う——惜しまず供える
大きな供え物——つまり、人を集めるには相応の「与え」が必要です。大きな目的には大きな誠実さと犠牲が必要であり、それが共同体の絆を深めます。

六爻一覧

爻辞 よみ・意味 吉凶

第六爻

上六

齎咨涕洟あり。咎なし

さいしていいあり。とがなし

嘆いて涙を流す。集まりの外に取り残された悲しみ。咎なし

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第五爻

九五

萃、位あり。咎なし。匪孚あり。元永貞なれば悔亡ぶ

そう、くらいあり。とがなし。ひふあり。げんえいていなればくいほろぶ

集まりの中心にある。咎なし。信じない者もいるが、長く誠実に守れば後悔なし

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第四爻

九四

大吉。咎なし

だいきち。とがなし

正しい求心力のもとに集まる。大吉。咎なし

大吉 爻辞の解説を見る

第三爻

六三

萃として嗟たり。利しところなし。往けば咎なし。小に吝

そうとしてなげたり。よろしきところなし。ゆけばとがなし。しょうにりん

集まれず嘆く。行くべき場所もない。進めば咎なし。小さな恥

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第二爻

六二

引けば吉にして咎なし。孚あれば乃ち禴を用うるに利し

ひけばきちにしてとがなし。まことあればすなわちやくをもちうるによろし

誠実に引き寄せられれば吉。誠実さがあれば簡素な祭りでも通じる

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第一爻

初六

孚あれど卒わらず。乃ち乱乃ち萃す。号ぶこと一握りなれば、笑う。恤うるなかれ。往けば咎なし

まことあれどおわらず。すなわちみだれすなわちそうす。さけぶこといちにぎりなれば、わらう。うれうるなかれ。ゆけばとがなし

誠実さがあっても集まれない。混乱の中で集まる。笑われても恐れずに進め

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構成する八卦

関連する卦

神龍
易子
神龍易子先生より

六二の爻辞「引けば吉にして咎なし。孚あれば乃ち禴を用うるに利し」——引き寄せられれば吉。誠実さがあれば簡素な祭りでも通じる。

わたしがね、萃の卦で一番好きなのはこの爻よ。豪華な供え物より、誠実な心があれば簡素な祭りで十分——これは人間関係でも同じね。華やかな言葉より、誠実な一言の方が人の心を動かす。

上六「齎咨涕洟あり。咎なし」——嘆いて涙を流す。咎なし。人の輪の外に取り残された悲しみを表しているのよ。集まる喜びの裏側には、集まれない寂しさがある——易はその両面を見ているの。あなたの周りに、集まれずにいる人はいないかしら。

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