第44卦 · 下経
天風姤てんぷうこう
Coming to Meet
五陽の下に一陰が忍び込む邂逅の卦。思わぬ出会いには誘惑と危険が潜む。慎重に。
- 出会い
- 邂逅
- 一陰の出現
- 誘惑
- 小人の台頭
- 遇う
- 思いがけない出会い
- 警戒
卦のかたちを知る
天風姤の基本構造

案内役 神龍易子
神龍易子と天風姤を読む
あなた、天風姤を調べているのね。「思いがけない出会い」の卦よ。でも単純なロマンチックな卦じゃないわ。
五本の陽爻の下に、一本の陰爻が静かに忍び込んでいる——夬で追い出した問題が、今度は違う形でそっと戻ってきた象ね。
「女壮んなり」——ここでの女は小人・誘惑・問題の芽。最初は小さく無害に見える。でも放置すれば大きくなる。魅力的に見えるもの・思わぬ出会いには、その本質を見極める目が必要よ。
原典を読む
天風姤の卦辞
原文・読み・現代語訳を分けて示し、言葉の種類を混同せずに読み進めます。
原文
姤は女壮んなり。女を取るに用うるなかれ
読み
こうはじょさかんなり。じょをめとるにもちうるなかれ
現代語訳
姤は一陰が壮んに伸びる。その女を娶ってはならない
姤(こう)——思いがけない出会い
「姤」は計画していなかった出会い・邂逅。良い出会いだけでなく、悪い縁・誘惑との遭遇も「姤」です。思わぬ出来事に対して、素早く冷静に判断することが求められます。
女壮んなり——一陰の膨張力
初爻の一陰は今は小さく見えますが、陰の本性は増えていくこと。夬で除いた問題が新たな形で戻ってくる——完全な解決などない、という易の現実的な洞察です。
初期対応が命——芽のうちに摘む
問題は小さいうちに対処するほど容易です。一陰が六爻まで広がれば対処は困難になる。姤の卦は「今すぐ初期対応せよ」という警告です。
卦全体を理解する
卦全体の理解
一
天風姤(てんぷうこう)は、易経・六十四卦の第四十四卦です。上卦に「乾(☰)」天、下卦に「巽(☴)」風を配します。五本の陽爻の下に、一本の陰爻が忍び込んでいる形——沢天夬(第四十三卦)で追い出した一陰が、今度は下から静かに侵入してきた象です。「姤(こう)」は「遇う・出会う・邂逅」を意味します。
二
「女壮んなり。女を取るに用うるなかれ」——ここでの「女」は「一陰」つまり小人・誘惑・問題の芽を象徴します。思いがけない出会い・魅力的な誘惑・一見無害に見えるもの——その最初の段階で対処しなければ、やがて五陽すべてを圧倒する力になります。
三
夬(五陽一陰)の次に姤(五陽一陰)が来る——易の円環の中で、除いた問題が別の形で戻ってくる。どれだけ完璧に問題を解決しても、新たな問題の芽は常に生まれます。それに早期に気づき、初期段階で対処することが姤の教えです。
四
この卦が示すのは、魅力的な誘惑・思わぬ出会いに注意してください。最初は小さく無害に見えても、放置すれば大きな問題になります。
初爻から上爻へ
天風姤 六爻の流れ
-
一初爻
初六初六を詳しく読む最初の段階で問題を繋ぎ止める。正道を守れば吉。動かせば凶
平 -
二二爻
九二九二を詳しく読む包みの中に魚(一陰)がある。自分の範囲で管理すれば咎なし。外に出すな
平 -
三三爻
九三九三を詳しく読む進み方が覚束ない。危ういが大きな咎にはならない
小凶 -
四四爻
九四九四を詳しく読む管理すべきものを失った。立ち上がれば凶を招く
凶 -
五五爻
九五九五を詳しく読む内に美しいものを秘める。天からの恵みが降ってくる
吉 -
六上爻
上九上九を詳しく読む頂点で出会う。恥はあるが咎なし
平
六爻の本文は既存の現代語訳 trans を改変・短縮せず表示しています。
案内役 神龍易子
六爻を振り返る
初六「金柅に繋ぐ。貞なれば吉。往くところあれば凶を見る。羸豕は踟躅として蹢躅す」——金の止め金具で繋ぎ止める。正道を守れば吉。
これはね、一陰が出現した最初の段階での対処を示しているの。金の柅(くさび)でしっかり繋ぎ止める——問題の芽を早期に固定して動かさないようにする。最初の対処が肝心よ。
九五「瓜に杞を以て包む。含章あり。天より隕つるものあり」——瓜を木の葉で包む。内に美しいものを秘めている。天から何かが降ってくる。これはね、一見小さく包まれているものの中に、大きな可能性が秘められている象——姤は危険だけでなく、本物の豊かな出会いを秘めていることもあるの。
今の問いを易に尋ねる
あなた自身の卦を立ててみませんか
問いを一つ心に置いて、いま必要な易の言葉を受け取ります。
