易のいろは

第24卦 · 上経

地雷復ちらいふく

Return

陰の極みから一陽が復る卦。冬至に象徴される、新しい始まりの息吹。

  • 回帰
  • 復活
  • 陽の復帰
  • 新生
  • 冬至
  • 七日来復
  • 正道への回帰
  • 希望
地雷復の卦図

卦のかたちを知る

地雷復の基本構造

第24卦地雷復
上卦(外卦)坤 こん · 土
下卦(内卦)震 しん · 木

案内役 神龍易子

神龍易子と地雷復を読む

あなた、地雷復を調べているのね。これはね、わたしが易の中で最も好きな卦のひとつよ。

下に小さな一本の陽爻——冬至の朝の、最初の光の筋ね。剥落の時代が終わり、ようやく陽が戻ってきた瞬間。まだ小さい、まだ弱い、でも確かに光は戻ってきた。

「七日来復」という言葉が好きなの。七日——七段階の周期で、正道は必ず戻る。迷っていても、失敗しても、諦めなければ必ず正しい道に戻れる。易からの、最も温かいメッセージのひとつよ。

原典を読む

地雷復の卦辞

原文・読み・現代語訳を分けて示し、言葉の種類を混同せずに読み進めます。

原文

復は亨る。出入りに疾なし。朋来りて咎なし。其の道を反復す。七日来復す。往くところあるに利し

読み

ふくはこう。しゅつにゅうにやまいなし。ともきたりてとがなし。そのみちをはんぷくす。なのからいふくす。ゆくところあるによろし

現代語訳

復は亨る。出入りに障りなし。仲間来りて咎なし。正道が戻り、七日して陽が復る。進むに利し

復(ふく)——正しい道への回帰

「復」は単なる「戻る」ではなく、本来あるべき姿・正道への回帰を意味します。迷って離れていたものが、自然の力で本来の軌道に戻る——易はそれを「亨る」と称えます。

七日来復(なのからいふく)——必ず戻る

どれだけ遠く離れても、七の周期で陽は戻る。失敗しても、道を踏み外しても——正道への回帰は必ず起きる。この信頼が易の人間観の核心です。

冬至の象——闇の極みが光の始まり

最も暗い夜が、同時に光が戻り始める瞬間。地雷復はこの逆説的な転換点を捉えています。絶望の底にこそ、希望の種が宿っています。

卦全体を理解する

卦全体の理解

一

地雷復(ちらいふく)は、易経・六十四卦の第二十四卦です。上卦に「坤(☷)」地、下卦に「震(☳)」雷を配します。六爻の中で最下部の初爻にのみ一本の陽爻——山地剥(第二十三卦)で失われかけた陽が、ここに戻ってきました。これが「復(ふく)」——陽気の回帰・新しい始まりです。

二

冬至を表す卦として知られています。一年で最も夜が長い冬至は、同時に「今日から昼が伸び始める」転換点——闇の極みが光の始まりです。地雷復はこの逆転の瞬間、小さくともエネルギーが確かに戻ってきた息吹を示します。

三

「七日来復(なのからいふくす)」——七日(七段階)で陽が戻る。易では一つの周期が完了して次が始まるのに七の単位を用います。正道から外れても、七の周期で必ず戻る——これは人間の本性の回復力への信頼です。

四

この卦が示すのは、小さくとも新しい息吹を大切にしてください。芽が出たばかりの段階——力を誇示する時ではなく、その芽を丁寧に育てる時です。「出入りに疾なし」——急がず、丁寧に歩んでください。

初爻から上爻へ

地雷復 六爻の流れ

  1. 一初爻

    初九

    遠くまで行かずにすぐ戻る。後悔するほどでもない。大吉

    大吉
    初九を詳しく読む
  2. 二二爻

    六二

    善き仁者に倣い共に回帰する。吉

    吉
    六二を詳しく読む
  3. 三三爻

    六三

    何度も迷い戻る繰り返し。危ういが誠実に戻り続ければ咎なし

    小凶
    六三を詳しく読む
  4. 四四爻

    六四

    仲間の中にあってひとり正道に戻る。独立した判断力の象

    平
    六四を詳しく読む
  5. 五五爻

    六五

    誠実厚実に正道に戻る。後悔なし

    平
    六五を詳しく読む
  6. 六上爻

    上六

    迷ったまま戻れず凶。十年は大事を起こすな

    大凶
    上六を詳しく読む

六爻の本文は既存の現代語訳 trans を改変・短縮せず表示しています。

案内役 神龍易子

六爻を振り返る

初九の爻辞「遠からずして復る」——遠くまで行かずに戻る。これが最良の復ね。

間違いに気づいたとき、すぐに引き返せる人——その人が最も賢い。遠くまで行ってしまった後でも復れるけれど、早いほど楽よ。

孔子はね、「顔回(がんかい)は不善あれば未だかつて知らざることなく、之を知りて未だかつてふたたびおこなわざるなり」と言ったの。过ちを知ってすぐに正す——それが復の理想の姿。あなたも今、そこへ戻る力があるのよ。

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